著者・トンケ・ドラフトは、第二次大戦中、
インドネシアで日本軍の捕虜収容所に
3年間も入れられていたということです。
帰国後にこの物語(挿絵も本人の作!)を
含む青少年向けの文学作品発表しました。
先日読んだリトルプレス・岩波少年文庫の特集記事の中に
「2004年、この作品は、オランダで過去50年に出された
子どもの本の中から第一位に選ばれた」と紹介されていたのが
引き金になり、早速手に取りました。
案の定、一気に読んでしまいましたが、その後もチョロチョロと
気にいった箇所だけを読み返しており、「この本をこの主人公の
年齢に近い頃に読んでいたらもっと良かったのに」と思ってもいます。
タイトルがあまり人目を引くものではないことも含めて、
作者の人生哲学を示しているのでしょうか。 じわじわ効いてくる感じ。
オランダで制作された映画版もあるようですが、CGや小さなマスコット動物
などを一切使わずに、「自然の中で撮ったストレート・プレイで観たいな」
というのが私の希望。 実際にそのうち確かめてみましょう・・・。
(観ずにはおられません。)
※ 『王への手紙』
トンケ・ドラフト・作 岩波少年文庫
2005年11月初版 上下巻各760円+税
ISBN4
ISBN4-00-114575-8
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