鎌倉に移ったギャラリー、夏椿さんで
伊藤 環さんの作品展を開催中です。
20年以上前からのご縁で、環さんの器は
ずっと傍に置いて使い続けていますが、
直接お会いするのは久しぶりでした。
創作に向かう心がいつも新しくキラキラと輝いているのも、
独特のかすれ声でソフトに、でも熱っぽく、楽しそうに語る様子も
まったく変わらなくて、私の方もとてもうれしくなりました。
デンマークのnomaが東京ポップアップレストランを敢行した際に
使われた器の作家としても知られるようになりましたが、
岩のように黒光りしているのに驚くほど軽いなど、普通の家庭で
がんがん使って、経年変化(成長!)を楽しむのにも向いています。
写真の器のうち、左側に写っているものは、使い続けてヒビも入って
いる`先輩’で、右側2点が今回いただいた`後輩’、少し小ぶりのくらわんか。
この他に、器の復刻ではなくて、フランスのワークパンツのお気に入りを
復刻するプロジェクトも、細部にも凝りに凝っていて、エピソード満載の
力作。私のサイズのものが完成するのを心待ちにしているところです。
夏椿の主、恵藤恵さんも、雑誌その他でたびたび紹介される有名人ですが
柔らかい雰囲気の素敵な方で、鎌倉のギャラリーも、その世界観や
生活の提案を知る(知らせる)には「ここしか無かったのだろうな」
と納得させるものがあるのでした。
(ひと口に「古民家をギャラリーに」と言っても、千差万別ですから。)
お時間が許せば、ぜひ会期中にお出かけください。
器は、できれば手に取ってから入手すると、その際のエピソードや記憶、
物語も一緒に残り、一緒に年を重ねることがさらに楽しくなると思います。