いやはや、ケイト・ブランシェット、凄過ぎ。
役者魂、凄過ぎ。芸術家の才能と狂気は、
映画作品でも度々テーマとして取り上げられて
いますが、この作品においても、どんどん話が
複雑かつ重いものになってゆくのでした。
ケイトはパンツスーツがとっても良くお似合いで。
そうそう、髪を振り乱しながら指揮するってのも
カッコ良さの条件に含まれる、かな。私的には。
身体から作り込んで、膨大な台詞、楽器の演奏、そして指揮。
役者として、それこそ極限に近いところまで自分を追い込んでいるのか、
それとも未だ余裕があるのか、よくわかりません。
架空の人物、リディア・ターですが、いつか、近いうちに、
このような指揮者がきっと本当に現れるでしょう。
できれば、大成功して幸福な私生活も手に入れて
もらいたいと思います。
このところ、ピアノコンクールで上を目指す若者たちの群像劇やら
ポンコツオーケストラの一発逆転劇やら、クラシック音楽に関する
作品をいくつか続けて観ています。この世界から離れるのは難しい。
でも、この世界に身を置くには、才能も神経もお粗末で歯が立たない、
という現実にホッとする自分もいるのでした。
※ 映画 “Tár”の公式サイトはこちらから
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