Calvina's Corner

カルビーナの静かな暮らし。時々お出かけ。 日記というより短文集。

ふつうのスクラップ24

  • 大奥で愛でられた工芸菓子。 Japanese crafted sweets

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ふつうのスクラップ23

  • 夢色の小菊。

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ふつうのスクラップ22

  • ピンク。 Pink

刺繍する女性。『恩寵』。 "Grace"

Grace_S Hoshio 友人から薦められて読んだ、川越が舞台の物語が
 面白かった(未だ、繋がりのある作品をチェック
 している最中です)ので、合間に、同じ作者の
 まったく別の作品を読んでみました。
 作者の古い家や植物に対する細やかな観察と愛情は
 相変わらずで、本作は、その植物を刺繍で表現し、
 自分だけの世界を確立していく途中の女性を
 中心に描いたものです。

続きものではなくて、単行本にまとまっているので、こちらは読後感スッキリ。

天才的な美術家やクリエーターが複数登場して、
一種の特権階級、凡人には触れることのできない世界を見せたいのかな、
という気分に陥らないこともないけれど・・・。まあ、一話完結でスッキリ。

死生観については人それぞれですから、共感する人と
そうではなくてモヤモヤする人もいるのでしょうが
繊細でもろく崩れ落ちそうな美しさが沁みました。

調べてみると、この作品の初版は、題名と呼応しているのか、
クリスマスに発売されていたんですね。

※ 『恩寵』 ほしおさなえ・著
 2008年12月初版 KDOKAWA 1,900円+税
 ISBN:978-4048739023
 

2022/11/14 カテゴリー: 暮らし, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

八木重吉さんとほしおさなえさん。 YAGI Jukichi & HOSHIO Sanae

YAGI Jukichi & HOSHIO Sanae 「川越の町を知らなくても、とっても楽しめるから」
 と
薦められて手に取った、ほしおさなえさんの
 小説、『活版印刷三日月堂』。悪い人が登場せず、
 芋づる式に幸福の連鎖が、というか、何やら
 停滞していたり落ちこんでいたりする人たちの
 人生にうれしいことが起こり、それが拡大します。
 仕事や死についても、しんみりと深く考えさせて
 くれて。  

活版印刷にちょっとでも興味があれば、なお楽しめる作品です。

この中で紹介されている、八木重吉さんの『定本・八木重吉詩集』の中に
収録されている「雨」という作品を、以前から気にいって、自室の壁に
コピーをとめつけているのですが、それはまったく別の「傑作詩選」
みたいなオムニバス形式の本に紹介してあったものでした。
これが、やっとどのような作品のどこから選び取られたものなのかを
知ることもできたのです。

今回、せっかくのチャンスなので、まとまった重吉さんの作品集を読もうかな、
と、図書館へ行こうと決めた前日の夕方、なんと、自分の居所から一番近い、
小さな個人経営の古本屋で、その本を見つけたのです。もう、びっくり。
幸いに、コンディションも悪くなく、初版ではないので価格もそう高くもなく、
入手して手元に置くことにしました。昔の本は、装丁さえも素敵ですね・・・。

この夏を締めくくる、一番うれしい買 い物でした。
私も‘幸福の連鎖’のお裾分けをいただいたのでしょうか。

※ 『活版印刷三日月堂』 ほしおさなえ・著
  ポプラ文庫 全6巻

※ 『定本・八木重吉詩集』 彌生書房
  今回入手したのは、昭和62年11月 23版

2022/09/02 カテゴリー: おもうこと, 旅行, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

コミック『青い花 器の森』。Yuki Kodama

Aoihana_Kodama 1-8 「春以来、なんだか気分が冴えなくて上がらない。
 悪者が出て来なくて、気分がホッとするような
 素適なコミックでも知ってたら教えて欲しいよ」
 と、コミックの仕事をしている友人にリクエスト
 していました。


 

彼女が推薦してくれた作品の一つが、こちらでした。
波佐見焼の窯元が舞台で、私の知人もいる有田ともリンクがあり、
おまけに北欧・フィンランドの話もブレンドされていて、すぐに
引き込まれ・・・。

10巻で完結ですが、それが出たばかり。
私はわざと8巻までを楽しんでおいて、残り2巻を待っていました。
(9巻目にフィンランドの様子が出てくるのがわかっていたこともあり、
お楽しみを先にとっておきたかったのです・・・)

どうもねぇ、今は、あっさりと優しい‘おとぎ話’しか
スルスルと頭に入って来なくなっているみたいです、私。

いつも自分の傍らに置いて使っている器の一つ一つに
対しても、たとえそれらが型を用いて作られたものでも、
絵柄がプリントであったとしても、あらためてそれぞれに
作り手がいる(いた)ということを思い起こして、もっと
大事に扱おう、と思わせてもくれました。

2022/08/14 カテゴリー: 北欧, 旅行, 暮らし, 書籍, 食 | 個別ページ | コメント (0)

ヴーヴ・クリコ(クリコ未亡人)と幸(さち)さん。 Two women

先月、ヴーヴ・クリコの世界巡回展覧会を観ました。
有名なこのシャンパンが「クリコ未亡人」という
意味だと知らなかった門外漢で下戸の私でしたが、
彼女が27歳で未亡人となり、嫁ぎ先のブドウ園
ビジネスを、女性として初めて率いたと学びました。

木製テーブルに穴を開けて、それに瓶を立てて
澱をよけたり、振動を加えたり、瓶を海に沈めて
寝かせたり、と、創意工夫力もハンパナイのです。

女性ばかりでしつらえられた展覧会は、現在活躍し
注目されているアーティストたちの寄せた作品群で
すっきりとお洒落に迎えてくれました。
日本からは、草間彌生と安野モヨコの両氏が。

Akinai 13_final ちょうど、最新刊が出たばかりの
 『金と銀 あきない世傳 13』の主人公、
 幸さんと重なるところがあるなあ、と
 思いながら展覧会場を歩いていました。

幸さんは江戸が舞台のフィクションの中の主人公ですが、
やはり当時の女性としては大変珍しい、当主の立場で
呉服のビジネスを工夫しながら率いて発展させている最中。
クリコ未亡人と類似しているなあ、と思ったのでした。
モデルもいる、ということなので、日本でも昔から
「切り拓き、橋をかけるタイプ」の女性がおられたのだな、と
あらためて思います。

2022/08/12 カテゴリー: おもうこと, ダンス・音楽・舞台・アート, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

連休に推理小説。 Detective novels

170722 Deborah Crombie 変異株に感染する人が爆発的に増加して
 出かけることを躊躇してしまう日々が再び。
 この連休に、読み残していた推理小説の
 シリーズを、追いつくところまで一気に。
 (2冊ほど遅れていたので・・・)

英国が舞台とはいえ、もう訪れる機会が失われてかなりの時が流れ、
通りの名や地名、駅名を読んでもピンとくることが少なくなっています。

このキンケイド警視シリーズでは、私の場合、犯罪の謎を解き、
事件が解決に至る過程を楽しむことよりも、主人公の家族や友人たちの
普通の暮らしを長期間にわたってフォローすることに喜びを感じて
止められない、というところです。
ステップファミリーの子供たちもそれぞれ個性的で目が離せません。

もう一点、住処、マナー、身なりに加えて、言葉の発音や言い回し等からも
その人間の背景や身分、懐具合などまで細かく読み取られる社会、
常にそのランク付けの中で生きている人間たちの緊張感のようなものが
(警察官の捜査・人間観察に関連する描写も多いことから)直截に伝わって
きて、このシリーズを読むと、何やら心身が引き締まるのです。

日本では2020年に出たものが最新刊ですが、主人公・スコットランドヤードの
バリバリの警視(男性)が、長期の育児休暇を取って「元通り復帰できないかも
しれない」と心配する場面、やっと戻ったと思ったら自室の荷物が片付けられて
異動の辞令が机の上に置いてあった場面には「ふーん。欧米でもあるのね。
こういうことが」と親近感をもって一気に読み進みました。次が待たれます。

※ 『警視の謀略』(原題:To Dwell in Darkness )
 デボラ・クロンビー・著 2020年6月初版 
 講談社文庫 1,000円+税
 ISBN978-4-06-520166-4

2022/07/17 カテゴリー: 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

暮しの手帖のおしゃれに関する別冊。 Style magazine by Kurashinotecho

Oshare_Kurashinotecho いくつか見た今季のおしゃれの関連本の
 中では、こちらが一番楽しかったかなぁ。
 雑誌創刊当時の花森さんや大橋さんの
 信条のようなものにも敬意が感じられて。

一部の記事は、他に出ている最近のおしゃれ本に類似する
内容ではありましたが、それでも楽しく眺めています。
家でできる簡単な裁縫や靴の手入れに関する指南などは
さすが、「すぐに捨てずに手元に置いておきたい」と
思わせてくれる内容でした。

細かいことですが、大元は『暮しの手帖』で
この別冊の題名は『おしゃれと暮らし』。間違えそう。

※ 『おしゃれと暮らし』 暮しの手帖 別冊
 1,350円(税込)
 2022年6月発行
 4910032040720

2022/07/10 カテゴリー: おしゃれ, 暮らし, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

器の繕い。 Repairing pottery

020722 Kan_Kuge 私のは「金継ぎ」と呼ぶのもおこがましい、
 「なんちゃって修理」ですけれども・・・。
 大切なものを長く使いたいので、少しずつ。
 これがねぇ、作業の間が空くと、細かい
 手順を忘れてしまうんですよね。トホホ。


文字どおり、少しずつ少しずつ、欠けたものを復活させて
大切に使い続けられれば。人間の心身だってそうですもんね。

家にこもる機会が増えて、こういう作業に興味を持つ人も
増えていそうなので、この先はもっと「簡便で人体に害が無い」
修復用素材や「素人でもそこそこの仕上がりが期待できる」
という道具や修理法が、積極的に開発されていくと良いなあ、
と思っています。
(ただし、伝統の技や道具、材料にも敬意を払い、守ったうえで。)

2022/07/05 カテゴリー: 暮らし, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

心淋し川(うらさびしがわ)。 Naka Saijo

Urasabishigawa_N Saijo 第164回直木賞受賞作品。
 もう受賞から1年半も経過しているというのに
 今頃やっと図書館の予約の順番が回ってきました。
 うらぶれた人間の吹き溜まりになっている長屋。
 いろいろな事情を抱えた人たちに関する短編が
 並んでいるだけかと思いながら読み進んだら・・・
 最後にピリリと全体がまとまっている、という
 巧みな構造。 ‘賞とり’の技、とも言えますか。

現在の社会における重苦しさ、生きることの哀しさは、
この物語に設定された江戸の街にうごめいていたものと
何も変わっていないんですね。

個人的には、息子を溺愛する母親の様子に背筋が凍りました。
この作家の他の作品も読んでみたいと思っています。

最近、現代の物語をそのまま読むのが苦し過ぎて、それが別の
時代や土地に置き換えられたのかな、という作品の方へばかり
興味が向いています。

※ 『心淋し川』 西條奈加・著
 2020年9月初版 1,600円+税
 ISBN978-4-08-771727-3

2022/06/23 カテゴリー: 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

映画 『はい、泳げません』のチラシ。 Cute flyer for a movie

Yes I Can't Swim 原作は2007年に出ているのですが
 読んだことがなかったので、今年6月の
 映画公開を前に、最近急いでチェック。
 このチラシがあまりにも可愛くて、何度も
 眺めています。こんな絵の切手が欲しいなぁ。

 先日、このチラシをネットオークションに
 出している人がいるのを見つけてビックリ。

原作者のお名前(高橋秀実)は「タカハシヒデミネ」と読むと知りました。

「抱腹絶倒の」という宣伝文句から入ったわりには、私にはいろいろと
考えさせられるところがあり、もう少し深いところで考え込む内容。

教授する立場の者の資質や生徒との相性、華々しい過去の実績が
効果的に教える作業とは必ずしもリンクしていない、という
現実について、等々。

映画はもっとシンプルに楽しませてもらえるだろうな、と期待しています。

2022/05/26 カテゴリー: おもうこと, ダンス・音楽・舞台・アート, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

『後宮の烏』完結。 Koko Shirakawa

Kokyu 7_Koko Shirakawa ん-。発売日の21日に早速入手して、
 急いで最後まで読み、一息ついて
 また二度ほど読み直したのでした。
 7巻で、あっけなくおしまいに。

ん-。傷ついて欲しくないなぁ、と思っていた登場人物たちが
丁寧に扱われているは、とは感じても、広がりきった物語を
「収束させる」ことに注力した結果、各人の活躍の場が少なく、
発言も少なく、あっけなく閉じて、そのぶん、淋しさが倍増・・・。
好きなぶん「失速した」とは思いたくないですけれども・・・。

考えてみると、普通の家に生まれて家族の愛情たっぷりに育ち、
平穏無事に一生暮らす、という人は、この物語には出てきません。
何かしらの問題や痛みを抱えつつ、どうにか生きているのでした。
大切な人を悲惨なかたちで失った経験を持つ人も多いのでした。

今秋にTVアニメ化することも決定した、とのことです。
未だご存じない方には、第一巻だけでも、原作を先に読んで
いただきたいな、と思います。

(個人的には、第一巻の出来が特に素晴らしい、これだけで
先が無い物語でも良かったかも、と思っているくらいです。)

※ 『後宮の烏  7』 白川 紺子・作
 集英社オレンジ文庫 
 2022年4月初版 600円+税
 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4086804417

2022/04/30 カテゴリー: おもうこと, 書籍 | 個別ページ | コメント (0)

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