「これでもかーっ」というくらい、ふんだんに栗を炊き込んだご飯。
目に入ってきただけで、「秋なんやなー」と感動します。
うちの母親の「作品」は、本当に豪快で、ボコボコに栗が押し込められています。
6.5分についた(真っ白ではない)ご飯で、そのまま炊くことも多いし、
白米に雑穀を少し混ぜて、栗も入れて炊いても、野山の味がしておいしいし。
茹でた栗を、そのままスプーンでほじくりかえして食べるのも好きだけど、
かなり面倒。「誰か、剥いてよーっ」という感じ。
だから、できるだけ自然の味を残した和菓子類は大歓迎です。
岐阜のお菓子屋さんでつくられている「栗きんとん」。
産地や、栗の種類、最もおいしくなる時期を吟味して、
同じ商品でも、秋から冬を越すまでに、
何度も材料のブレンドを変えていく店がある、と聞きました。
何度も何度も、1シーズンに、同じところからのお取り寄せは
やったことがありませんが、その味のグラデーションを
いつの日か、じかに長期間かけて体験してみたいものです。
小さな和菓子屋さんも、この季節には、
飾らないしっかりした商品を競うように出しています。
例えば、福岡県大牟田市の「ひな栗」(和菓子処・吉蔵/きちぞう)。
一度知人から頂戴し、好きになりました。
小ぶりなのも、どんな飲み物とも
相性が良いのも、うれしい点です。
山口のういろうの中に、ふんだんに栗を入れたものも、おいしい。
ういろうは、ようかんよりもずっと、‘あっさり・むっちり’しているので、
案外ペロリと食べられます。
洋風のスイート・ポテト風に、
生クリームやバターを使った
華やかな味のお菓子もありますね。
今年初めて入手したのは、「焼き栗ほの香」
(武蔵野市・エスプリ・ドゥ・パリ)。
一粒そのままのを、つぶして洋風にしっかり味付けしたペーストで
包んでありますが、想像していたよりもさっぱり食べられました。
どうも、私は「ベタ甘」の手前で留まっているものが好みのようです。
栗のペーストを砂糖抜きで準備して、
衣をつけて小さなコロッケにしても素敵です。
(大変手間がかかりますが、その価値は充分にあります。)
洋酒と「お友だち」なのは、マロン・グラッセ。大人の味わい。
一粒まるごとパイ皮に包んだ「マロン・パイ」
(たいてい「期間限定」の文言で、私のような客を引きつける)も、
あちこちで私を誘惑しています。
加熱しても壊れにくいビタミンCを豊富に含有している点も、すごい。
旬の恵みは偉いね。
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