その店には、ゆるやかにジャズが流れ、
コーヒーメーカーには、いつもコーヒーが満たされ、
50歳代のカッコイイ女性が、独りで切り盛りと店番をなさっています。
自分のお眼鏡にかなったデザイナーズブランドや
セレクトショップ・オリジナルの古着と小物のみを扱っています。
コーディネートの力も高く、お客さまへのアドヴァイスも
気さくで的を得たものですから、いつも人気(ひとけ)が絶えません。
ご自分はとても細身で、ベリーショートカット。
素敵に洋服を楽しみたい、ということなのでしょう、
聞くところでは、週一回(店休日に)ヨガの教室に通っておられるとか。
飾りの少ないシャープなものや、何年も前の服を、
上手に組み合わせて、大切に着回しておられるのは、
私の良い手本です。
彼女や年配の常連のお客さまは、私にとっては
「こんな風に、年をとっていければ良いなあ」という見本なのです。
20年近く前にこの店がオープンした頃からのお付き合いなので、
私の肌の色や体形、好みもなにもかもわかったうえで、
いつも「ちょっと冒険しなさい」と、背中を押してくださいます。
似合わないものは、「似合わない」と、はっきり指摘されることも。
日本以外の国の方と、仕事でお会いするような時には、
日本のデザイナーが作った、ちょっと前衛的な服を、
ここで選んで着たりします。
「誰の服?」って尋ねられたら、きちんと説明しますよ。
だって、ちょっと誇らしいじゃないですか。
重ね着がうれしい季節になってきました。
美しい色も、上手に身につけたいと思っています。
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