書評や出版事情の解説で有名な永江朗(ながえ・あきら)さんの本。
肩の凝らない、どこからでも読めそうな内容です。
永江さんの加わられた座談会を
かなり以前に拝聴したことがあるのですが、
本人一人(だけ)がしゃべり続けるわけではなかったからか
あまり記憶に残っていないのがとても残念。
この本は昨秋刊行。
事務用封筒のような凝った表紙。
窓もちゃーんと本物そっくりです!
「食」「住」「衣」「暮」の4章の中に、
多用な観察と考察と永江論が出てくる仕掛け。
これらの4項は世の中から軽視されがちですが、
実はこれらを押さえることこそが、
国や世界をきっちりと捕らえ考えることに繋がると
永江さんは言いたいのだと思います。
『暮しの手帖』の名編集長・花森安治氏もそうであったと思います。
松浦弥太郎さん(現『暮しの手帖』編集長)との対談が
巻末のおまけについています。
「大げさな言い方になるけど、プランを立てていくとき、
人は自分の過去や欲望に出会う」 (「ガーデニングの効用」の項より)
●『暮らしの雑記帖 ~狭くて楽しい家の中~』
永江朗・著
ポプラ社
2007年10月第一刷 1,500円+税
ISBN:978-4-591-09918-6
コメント