久しぶりに、早足でストックホルムを歩いてきました。
何かとめまぐるしく、後ろ髪をひかれるように戻りました。
ま、思いを残して戻るのは、悪くありません。
また行くチャンスにも繋がるのだそうですから・・・
画面左側に、メモを添えた
スクラップ(写真)をお出ししています。
よろしければ覗いてください。
北の街の初夏は、
それはそれは美しい光に満ちています。
好天に恵まれれば、日中の最高気温が既に20℃を越えるほどですが
雨が降ると、一日中5℃前後。ま、これが「今の普通」なのでしょう。
お年寄りにうかがった話では、ストックホルム市内でも
昔は5月に雪が降っても驚かなかった(!)とのことです。
温暖化。温暖化。
帰国直後に、ある方たちと
「ほんの少し前までは、ブランド物を身につけた人たちを
あまり見かけなかったのに、北欧も随分変わりましたねぇ」という話になりました。
いわゆる「ニュー・リッチ」という人たちも台頭しています。
「たくさんのものは要らないんだ。清潔で快適で安定した住環境、
そして、贅沢でないごく自然な食べ物と衣類さえ普通に充足していれば
ていねいで豊かな暮らしを編み上げることができるよ」ということを、
私に教えてくれた、ヨーロッパの田舎のたたずまいと知恵は、
こちらが追いかけてさらに奥へ入り、意識して目をこらさないと、
見つかりにくくなってきているのかもしれません。
単純な話、ちょっとした古道具でさえ、
「小屋ごと全部、ここにあるものを現金で仕入れる」などという
日本の業者が存在するおかげで、適正価格での入手が
どんどん困難になっています。
(「商売とは、そんなもん」であるとはわかっていますが・・・)
「昔は良かった」という‘ふり返りだけの姿勢’をとるつもりはありませんが、
表面がきらきらしすぎて、実態が見えにくくなっている感はあります。
ロシアの台頭と好景気のことも、北欧が(ロシアと)地理的に近いため、
あちらではしょっちゅう話題に上っています。
例えば、「工業地帯から汚染物質が風に乗って飛来するので困る」とこぼす人の
話を聞きながら、「はー。日本でも似たような話を聞くなぁ」と思ったのでした。
中国の人たちが、北欧に長・短期でおおぜい滞在するようになっていることも
今回自分の目で見て、再確認したことのひとつです。
しかも、各人がどんどん高価なものを身に着けるようになってきました。
中国と言えば、ちょうど滞欧中に四川大地震が発生しました。
発生から数日間、地元や欧米のメディアを通して情報を得ました。
帰国後に、国内での報道と比べてみると、その視点も内容も
随分異なっていることがわかります。
ちなみに、スウェーデンの普通の新聞や雑誌の主だった記事は
記名原稿であるのはもちろんですが、記者のメールアドレスや
電話番号まで細かく末尾に添えられているのが普通です。
顔写真が添えられているものも、珍しくありません。
大地震の報道を通して、世界の中で日本が現在どのような立ち位置にあるのか、
ということも、少しは確認できたような気がします。
(ご想像に難くないと思いますが、それはあまりうれしいものではありません。)
先々、いろいろな形で、またご報告ができると思いますので、
本日はこのあたりで。
6月4日(水)から開催予定の、
私のブログ・フェア(招待制のバーチャル・ギャラリー)の中でも
旅で拾った、楽しくなっていただけるようなものを、いくつかお見せしますね。
お帰りなさいませ~♪ 初夏の美しいストックホルム・・・
きっとリフレッシュできたでしょうね。
また、素敵なお土産話聞かせてくださいね。
投稿情報: bibelot | 2008/05/24 09:30
「たくさんのものは要らないんだ。清潔で快適で安定した住環境、
そして、贅沢でないごく自然な食べ物と衣類さえ普通に充足していれば
ていねいで豊かな暮らしを編み上げることができるよ」ということ。
・・・まさしくわたしも同じことを感じました。
日本も昔はそうだったはず。でもその変化の流れ(ブランド志向とか多くを持ち、飽きたら捨てる)は世界的に蔓延しているようで、
いくら地球が危ない!とか叫ばれていてももうその声は届かないという気さえしてきます。(。。。ってちょっと悲観的過ぎるかもしれませんが。)
*左のスクラップブックすごく楽しませていただきました。春のあちらの空気が伝わってくるようです。
投稿情報: Asa | 2008/05/24 10:13
bibelotさん!ただいまー。
電話やコンピューターと遠い生活、私にはとても合ってるなあ、と
いまさらながら思いましたー。いろいろな点で、楽チンです。(^^)v
夜は、9時を過ぎてもまだまだ明るいのですが
早くからけっこうクウクウ寝ていました。
夜が明けるのもとても早いし、本当に明るい季節の到来です。
(これから明るい時間はさらに長くなります・・・)
「自分でも、夏と冬じゃー性格が変わると思うね」と
つぶやいた知人がいましたが、さもありなん、です。
投稿情報: calvina | 2008/05/24 14:57
Asaさん!
コメントどうもありがとうございます。
Asaさんが初めてあちらへいらしたのも、90年代初期ですね。
同じようなことを感じてくださっているかたがいるのは、心強いな。
スクラップ・・・写真はなかなかうまくならないけど、
何かちょこっとでもお伝えできるといいなあ、と思ってます。
投稿情報: calvina | 2008/05/24 15:05