歌舞伎の解説を含む講演会。 團十郎さん、声にも姿にも力がありましたよ。
世間は息子の華やかな話題で持ちきりですが、
発病~闘病を経て、今も身体を思いやりながら仕事を続けるパパのほうに
どちらかと言えば、私の興味は集中しています。
ちなみに、パパはいつも人前では息子のことを「せがれ」と呼んでおられます。
その姿勢の正しさが、まるで修行僧のように張り詰めた美しさを醸し出していました。
(ここで言う「姿勢」とは、大きな意味での生きる姿勢です。)
力が、色気が、そして貫禄が、たっぷりあるのに、
ぐっと引いて‘チラ見せ’するのも、カッコ良い大人の技ね。
一代目團十郎から、二代目、三代目・・・と、すべてご先祖の絵姿が残っていて、
それを丁寧に説明しながら、スライドで見せてくださいました。
由緒正しい家というのは、こういう具合に、長く長くさかのぼることができるんですね。
「文徳」という言葉が出てきたり、「千両役者の千両は、現在の約一億~
一億5千万円と計算できる。 けれども、その中から裏方さんや舞台衣装なども
まかなっていた。 衣装には、全体の3割くらいはかけていた」という話が出てきたり。
人間国宝級の役者さんの講話を、テレビなどでも企画してくださったらうれしいのに。
研究者や評論家とは異なるものの見方や楽しみが、
たくさんの人たちに広がるはずですから。
(あ、でも、舞台のために、持てるエネルギーのすべてを使っておられるのだから
それは無理ですかね・・・)
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