春に観たいなと‘ウィッシュ・リスト’にのせていた映画のうちの2本を
やっと最近になって鑑賞できました。
そのうちの1本、『戦火のナージャ』は、震災から2ヶ月以上経っていても
心がひりひりしすぎて‘沁みる’ところまで行きませんでした。
戦争もの、しかも、リアルな戦闘シーンが含まれる作品は、やっぱり未だ
ちょっと駄目でしたなぁ。
もう1本、『英国王のスピーチ』。 こちらは、ストレートに沁みましたー!
まず、「王族は(尊敬や拠り所の中心であるという過去の栄光から転がり落ち)
現在ではもう役者になってしまった」という自嘲気味の主人公の台詞が良いです。
世紀の恋を選んだ兄の代わりに、吃音に悩む弟が即位しなくてはならなくなる
なんてね。 エリザベス2世のパパの話です。
ヒットラーの暗い影が迫っていた開戦直前のイギリスには、
皆の拠り所としてのリーダー(象徴)が必要でした。
平時よりもさらに、国民の前に出てスピーチする必要が生じます。
なんたる皮肉。 人生はままなりませんなぁ。
スピーチ・セラピストのローグさんと、身分を越えた信頼関係が築けたこと
(主演のコリン・ファースはこれを「Bromance」(Brother romance)と呼んでいます)
これがまた泣かせます。 自分の中の勇気を引き出してくれる人に出会った人は強い!
実話の映画化は、それが実際に起きた時代が近ければ近いほど難しいはずです。
関係者や親族が多数生きているわけですから。
ましてそれが王族だったら「こんな問題を抱えておりました」と声高に宣言すること
には、さらに難しい問題を抱えることになるだろう、と、門外漢の私でも想像できます。
今も昔も、‘われらのお国・ジパング’では、ほとんど不可能ではないのでしょうか。
それができる国、英国の、真の意味での成熟度にも感服しました。
この実話、実は30年ほど前に、セラピスト(ローグ氏)の書き残したものを元に
映画化、舞台化の動きがあったそうですが、当時はさすがに奥さま(王妃)が
「自分が生きているうちは嫌だ」と主張されたそうです。
30年前に既に公表の動きがあったなんて!
ジパングだったら、100年経っても駄目でしょうよ。
それから、英語のセラピストの知恵と力を、われわれ英語の上達を願う
外国人にも、もっと利用させてもらっても良いのではないか、と
私は思っています。 ほんの少しだけですが、私もその訓練を
実際に体験させていただいたものの一人です。
機会を与えられるのなら、もっともっと体験したいくらい。
※ 『英国王のスピーチ』 詳細はこちら↓↓↓などから。
できる限り劇場で観ていただきたい作品。
http://www.kingsspeech.com/
http://kingsspeech.gaga.ne.jp/
http://eiga.com/movie/55750/
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