電車に乗って来られた老姉妹。
お姉さんは、赤と茶と黒が入り組んだ柄の縮緬チュニックの
胸元に、天目茶碗に似た不思議な光沢のあるトンボのブローチ
(おそらく焼物)を二つ斜めに並べて留めつけておられます。
妹さんは、薄いベージュ色の帽子の横側に、薄茶色と緑色の
トンボのブローチを、やはり二つ並べて。
亡くなった私の親族の中にも、季節を意識したブローチ使いを
している者がいたなあ、と懐かしく思い出しました。
ブローチをどうこう、ということではなく、季節感の意識が
その人の表現に出ている、しかも巧くて粋だ、という例は、
若い人も含めて、案外少ないと思います。
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