8日(土)、フィギュアスケートのグランプリシリーズ
中国杯、ライヴ映像でご覧になった方も多かったのでは
ないでしょうか。 私もその一人です。
羽生選手の様子は衝撃的でしたが、それだけでは終わらず、
その後もいろいろと考えさせられている最中です。
「直前の公式練習で中国人選手と衝突し負傷したが、
頑張って出場し、良い成績をおさめた」というのが
昨日の新聞・テレビの報道の骨子です。
本人が頑張ったというのはそのとおりの事実ですが、
肉付けのしようによっては、美談や‘将来の伝説’に
仕立てようとする意図が見え隠れしている気もして。
スポーツの大会として、救急医療の準備やルールを
どのように整えているのか、ドクターは帯同している
のか、その診断やストップは、どの段階でどのように
出されるべきなのか、何が、現役選手にとって、
その引退後の長い人生まで含めて最も大切なことなのか。
頭の怪我の場合、素人の私でさえ、長い時を経てから
後遺症が出ることもあることくらいはわかります。
怪我の直後に、彼には安静にしていて欲しかった、
あるいは、周囲の人たちから動いてでも、安静にさせて
欲しかった、というのが正直な気持ち。
スポーツの興行がそのようなことをあまりにもないがしろに
していることが透けて見えるような場合には、その興行を
楽しみ敬うことは難しくなるなあ、とも思いました。