友人がおもしろかった、というので即チェック。
再来年1月から始まるNHK大河ドラマの原作。
映像化される前に読んでしまうことが、
相変わらず私の場合は多い(そうすることが
好み)です。
『トッカン』で高殿さんの名前は知っていても
この人の作品を読んだことがありませんでした。
また、戦国の世に男名で城を継ぎ屋台骨を支えた女性が
このように存在した、ということ自体も、TVドラマ化の
話が出るまで知りませんでした。
タイトルをどう読ませるのかな、とずっと思っていました。
「つるぎ」?「けん」?「べに」?「くれない」??と。
正解は・・・「けんとべに」でしたな。最も短く。
お家の屋台骨を支えた、ということで、本当に巴御前のように
勇ましい支え方なのかな、と勝手に想像していましたが、
こういう別の支え方もあったのか、と。 なるほどね。
それから・・・容貌が生存を左右する、というのは
いつの世にもあるのだなあ、無くならないなあ、と
しみじみ思わされた作品でもありました。
蛇足ですが、初版本の装丁は、私の好みや、作品から
私が読み取った内容とは、かけ離れていましたぞ。
今年5月に刊行された文春文庫のほうも同じ感想。
次は『カーリー』かな。
※ 『剣と紅』 高殿円(たかどの・まどか)・著
文藝春秋 2012年11月初版 1,650円+税
ISBN978-4-16-381760-6
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