Calvina's Corner

寒暖の差・・・。 Temperature difference

未だ寒いな、と思ったら、急に暖かくなったりして、
「去年の今頃はいったい何を着ていたのか」と考え込む時期。
家から戸外に出た途端に「あー、はずした」と思うことも
一度や二度じゃありません。

スプリングコートも、朝早く家を出る人には良いのかもしれませんが
日中だけ出かけるのなら重た過ぎるかなあ、などと、難しいことです。

夜は夜で、冬の布団では暑苦しく、薄物だけにすると寒くて目が覚めたり。

この季節の変わり目に体調を崩す人も多いことでしょう。
大切な人たち皆が元気でいてくれると良いなあ、と思います。

今日見かけた女性は、真っ白いスニーカーに、（スニーカーから
ほとんど外にはみ出ない）スニーカー用ソックス。
黒無地の短めのパンツ。 しっかり足首が見えていました。

ゆったりした丸っこいシルエットのナイロンコートをはおって
おられました。 色は・・・濃紺。艶と軽さが素敵でした。

黒無地の大きなショルダートートは丸でも四角でもない不思議な形。
髪も真っ黒で、低めのシニヨンにまとめられています。
コートの下には何をどんな風に着ておられたのでしょうか。

薄着でさっそうと風を切るように歩く人、足首や手首を出して
弾むように歩く人たちを見かけると、自分は伊達の薄着とは
すっかりご縁が無くなっているくせに、「ああ、春だな」と。

胸に希望のブルーバードを。 Bluebird

　毎春恒例の「麻シャツ刺繍入れ大会」。
　誕生日を迎える年上の親族のために
　プレーンな麻シャツを買ってきて、
　カスタマイズして贈る、というわけです。
　写真は未だキャンバスを抜いていない状態。
個人的には、抜かないのもおもしろいかな、といつも思いますが、
このキャンバスは洗濯には耐えられないので、そういう使い方には
向かないのです。

あらかじめ「シャツは水色、糸は紺色を」とリクエストがありました。
地の色と糸の色からして、大きな図柄やネームを入れるとクドイかなあ、
と思ったので、今回は、希望の象徴であるブルーバードをチマッと胸に。
本日、4月14日は、熊本や大分が大きな地震に見舞われた日でもあります。
それも織り込んでの青い鳥。

自分のシャツも久しぶりにカスタマイズしてみますかな・・・。

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（「だらちくラボ」とは・・・
「だらだらちくちく縫い物を楽しんで実験するプロジェクト」の略です。
不定期で実施中。）

生成り色の春。 Ivory white

春めいてきたと言っても、私の場合は外歩きに上着は欠かせませんが・・・

お見かけした年輩の女性は、ニットの大ぶりなベストだけしか
着ておられませんでした。 ご近所にお住まいか、あるいは車から
降りて来られたばかりだったのかもしれません。

ローシルクの太い糸、艶もほとんど無いカラリとしたものを使って
大きな縄編みや掛け目でできた穴が創り出すボコボコした模様。
大きな真四角を二枚編んで繋いだシンプルなシルエットです。
ベストの下に真っ白いシャツ。 下は白いジーンズ。

お揃いの糸で編んだ丸っこい帽子はベレーの変形でしょうか。
髪がほぼすっぽり隠れてしまっています。
白いパール系のビーズをランダムに散らして留めつけてあり、
そこだけが少し鈍い光を湛えていました。

上等な糸だったからなのかもしれませんが、生成り色だけで
こんなに素敵に見せるおしゃれ、それも年配の方のおしゃれには
教えられることが多かったのでした。

ストライプのシャツ。 Striped shirt

　本当は、春のマリン系ならば、ブルーと白の
　ストライプがとても素敵なのでしょうが・・・
　残念、似合いません。学生の頃から何度も挑戦
　しては玉砕を繰り返しています。顔がボーッと
　しているから似合わないのでしょ、きっと。

甘いピンクと白の組み合わせなら、と、このシャツだけは
手元に残しています。
桜の時期にはあまりにもベタですが、上から何かをはおって
ひっそりと楽しむくらいなら大丈夫。

タンポポに菜の花に。 Dandelion

　春を告げる黄色の花たち。
　桜の花ばっかりモチーフとして
　使われる時期だから、なおさら
　別のものを選んだりしています。

桜は大好きですが、「あまりにもベタ」ってのは嫌。
西日本だと、４月３日までは、旧暦・ひな祭りのモチーフ
として、桃の花も関東よりは頻繁に見かけるでしょうか。
それでも桜にはかないませんもんね・・・。

先日、ブロンドの女の子が、真っ黒のロングコートを羽織ったうえから
桜色のマフラーで首元をグルグルッと巻いて、歩いているのを見ました。
これがとんでもなく似合っていて、「日本人にはやっぱり難しい色だな」
と、あらためて思い知らされました。

小物ならば、と、使っているものもありますし、‘大人のピンク’への憧れも
捨ててしまったわけではないのですが、今春は例年よりも桜関連はさらに
控えめに。 桜以外のモチーフのほうに気持ちを向かわせています。
本当の花のほうは、もちろん待ちわびておりますが。 （ここは肝心。）

靴のカルテ。 Repairing shoes

「どれどれ、見せてください・・・
あぁ、つま先の先が擦れてしまっていますね。
これはね、あなたの足型や歩き方が、微妙にこの靴と
合っていないんですよ。 靴底を張り替えないと駄目。
それも、単純な張り替えではなくて、底の先のカーブの形を
変えたら良くなります」

そう診断されて預けていたローファーを迎えに行きました。

「私どもでは、お預かりした際に作ったカルテを●年間は保管しています
から、また不具合があったら、いつでも持って来てください」と
言い添えながら、最後にもう一度スススと靴を磨いて手渡してくれました。

このところ、「何かをメンテナンスに出して待っている」というのが
ずっと続いている私の生活です。
新しいものをポイっと購入するのとは別の楽しさが、そこにはあります。

足先が擦れることは（診断どおり）もう無くなり、かすかに靴の中で
当たっていた指先まで、当たらずに楽になったことに驚いています。

黄土色＋黒。 Ochre & Black

電車の座席の二人隣りに、気になる年輩の女性を発見。
発見したものの、同じ向きに座っておられた上に、
間に一人大柄の男性がおられたため、なかなか観察が・・・

運の良いことに、たまたま同じ駅で降りられました。
「待ってました！」って感じで、後ろから少し離れてついて歩き、
ホーム～改札に移動する際に、様子を拝見することができました。

珍しく黄色が強く混じった黄土色のコート。
柔らかいウールの無地で、なだらかでゆったりしたテントライン。
ダークグレーのやや太めのパンツ。 少し短くて足首が見えています。

足元は、黒のエナメルのスニーカー風の紐靴。
ハンドバッグは、本体が黒のナイロンで、底側の角と取っ手に
少し黒のエナメルが（補強のような感じで）ついているだけ。

首元から肩にかけて、大判の黒の無地のストールを
ふんわりと巻いて、まるで着物をお召しになった人が
羽織ったもののように見えなくもありませんでした。
黒を顔の近くに大きく持ってくると、顔がくすんで見えるのを気にして
白っぽいものを好む人が多いのかもしれませんが、この人は黒を。

その代わりに、ほとんど白くなったセミロングの髪を、
ふんわりとポンパドールのようにまとめ上げておられて、
この白銀色が顔周りを明るく見せているのでした。　
耳元には大きなシルバー製イヤリング。 シンプルなフープ。
あとはシンプルなメタルフレームの眼鏡。レンズ大きめ。

ゆったりと、でもしっかりと、エスカレーターも使わずに
階段を上って、夕闇の中に消えて行かれたのでした。

ラベンダー ＋ ピンク。 Lavender & Pink

薄手ニットのツインを着たマネキンを見かけました。
ラベンダーに淡いピンクを混ぜたような不思議な色。夢のような。
ここまで素敵な色が出るということは、糸の材質も良いのでしょう。

アイボリーホワイトに近いベージュ色の太めのチノパンと
上等のストローハット（おそらくは男物）が合わせてありました。

冷え込みが厳しい毎日ですから、なおさら春が待ち遠しいですね。

青いマニキュア。 Precious sales lady

マニキュアと言っても、爪のことではありません。
髪の毛のマニキュアのこと。

長年気にしている（けれど、めったに買わない）メーカーのお店を
久しぶりに覗くと、昔からずっと勤務されている店員さんがお二人、
きびきびと動き回っておられて、それを拝見するだけで胸がいっぱいに。
お二人とも、還暦近いか、それを過ぎておられるのか、という年齢です。

そのうちのお一人と、少しお話をすることができました。

テクノカットに近いような、潔いおかっぱ頭。
てっぺんから真っ青な色・・・毛先、というか、根本から一番遠い部分だけ
少し黒色が残っているような、不思議な色使いなのですが、これが
ものすごく似合っているのです。 髪質も、ツヤツヤなのでした。

「素敵ですね」と言うと、いろいろと自分のおしゃれについて
話してくださいました。

「私もね、あなたのように、若い頃は髪を長くしていました。
白髪が増えてきたけれど、いわゆる毛染め剤を使いたくなくて、
マニキュアに。
勧められて青色を使ってみたら、ちょうど白髪のところに
しっかり色が入ってとても具合が良くなりました。
この齢になって、やっと自分のお洒落が見つかったかな、と、
最近思っています」と、にっこり。

いつも、ブランドの十八番であるモノトーンの服を上手に合わせて
おられます。 その日は・・・
濃いピンク色のメガネフレーム。他にアクセサリーはありません。
その日の足元は、淡いグレーのシンプルなスニーカー。
いわゆるブランド品ならぬ、本当のスポーツメーカーの定番でした。

自分より年上の女性で、おもしろい「攻め」のお洒落ができて、
きびきびと現役で働いている人を、お手本として、数多く知って
いたいなあ、といつも思います。
写真集が売れているのも、同じような気持ちの人が多いからでは
ないでしょうか。

その人は、さすがプロですね・・・サササッと私を見ただけで、
次々に何が似合うのか、的確な提案が飛び出してくるのでした。

「そのお顔の色や大きさからして、黒いジャケットにだったら、
真っ白いブラウスやシャツよりも、もう少し色や形で動きのあるものの方が
似合うはずです。 細身なのだから、逆に、たっぷりとボリュウムのある
パンツにも、個人的には挑戦していただきたいと思いますよ」と。

仕事や日常生活の条件のしばりを言い訳にしがちですが、そういうことが
できるようになりたいなあ、勇気が要るなあ、と思った次第です。
なによりも、元気で働き続けることが、そういう楽しみや挑戦を支えますね。

華々しい年に。 Brooch pins

One of my Japanese friends knew that "my second home" is Scandinavia,
and that I love fancy goods created there...
She kindly tried to make some brooch pins for me!

　「来年があなたにとって華々しい年になります
　ようにお祈りしています」と友人が手作りして
　クリスマスにプレゼントしてくださった
　フェルト細工のブローチ。 年初におろします。

本当に、華々しく明るい年にしてゆきたいと思っています。
考えがぐるぐると空回りしたり、奥へ奥へと潜り込んで、
どうしようもなくなることが多い私だから、なおさらです。