インバウンドが極度に減っている今、
外国人を見かけることも少なくなっていますが、
ものすごく久しぶりに、長身のビジネスマンで、
(仕事用に)正装している人をお見かけしました。
厚地メルトンの本物のPコート!
肩幅が広く、とにかく骨格がガッチリしていないと
とても着こなせない本物の重たい上着です。
こういう骨格を間近に観ると、日本人男性は、かなり華奢で
どちらかというとファッションも女性のそれに
寄っていきがちなのかな、と改めて思ったのでした。
特に、重たい素材の服を着こなせる人は少ないですよね。
(ついでに言うと、日本人女性に人気の「誰にでも着られるような
楽なシルエットの天然素材の服」は、今度は洋服文化が長い国々から
見ると「大人なのにお子さまのシルエット」にしか思えないのかも。)
Pコートはもともと厳しい海風もシャットアウトしようという上着。
お見かけした人の場合、そこそこ使い込んで柔らかさが加わって
毛玉なんかも見えたりしていたことも、かえって素敵なのでした。
コートの下からは、きっちりとシャツにネクタイが見えていて、
革靴は(特に先っぽの方が)ピッカピカに磨かれていて、
「そういえば、近年は、ラフな格好の観光客ばかり見慣れて
いたんだなぁ。洋服の文化、やっぱり深いな。」と再認識したのでした。
ちんまりした体形の私にとって、このコートは永遠の憧れです。
春には、濃い紺色がいつもに増して美しく魅力的に感じられます。